会社の役割は一つではない
会社の機能はいろいろあります。日本の名だたる企業には、ホンダ、松下電器(パナソニック)、ソニーやサントリーなど、役割を分担して大きくなってきました。営業に特化する人と、技術に特化する人、財務に特化する人などです。一人で管理できる人数はせいぜい10人程度。組織を強くかつ大きくしたいのであれば、中小企業の社長は、役割を部下におろしていくしか方法はないと思っています。
一人経営の限界
世の中には、従業員がたくさんいても「一人経営」の中小企業がとても多いです。「一人経営」とは、すべての意思決定を経営者が行っている会社で、従業員は指示通りに動くだけの会社のイメージです。部下に権限委譲し、役割を明確に分担しながらチームで会社経営をしている組織はそう多くないです。最終意思決定は当然経営者にありますが、細かいオペレーション(HOWの戦術部分)まで経営者が関与している会社は、すぐに限界が来ます。経営者のキャパの限界及び規模の限界と収益の限界です。売上・利益が伸びなくなる時期が必ず来ます。
80%主義で権限移譲を!
組織を強くしたいのであれば、経営者が持っている権限を従業員に委譲していくべきです。そして意思決定のスキルを学ばせながら、経営者が意思決定する方向性と80%近しい判断ができるように訓練していきます。これができるには、会社の理念やビジョンを部下がしっかりくみ取っていなければ成立しない話です。完璧を目指す経営者にありがちな傾向ですが、自分の意思決定と同じ能力・スキルを部下に求めますが、それは不可能です。そんな能力があれば起業しています。80%主義ですべてはうまく回り始めるはずです。
2023-02-20